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山陽小野田市市議会議員 高松ひでき

救急車有料化

2011年6月16日 12:37 高松ひでき 記す

救急車

6月15日の広報さんようおのだの市長メッセージによると

「 本市の救急患者は毎日約10 人です。消防職員と病院の医療従事者が交代勤務しながら夜通しがんばってくれています。しかし, 救急車を利用する患者側にも,もう少し考えてもらえないか。こういう声が関係者の間で高まっています。夜間,救急車で搬送した先から, 「昼間でも医師に診てもらうことができたのではないか」とか,「軽症患者でしたよ」などと指摘され, 消防職員が情けない思いをすることが少なからずあります。この4 月から,市民病院内に地域医療対策室が発足しました。救急搬送後, あまりにひどいケースの場合は,医療費と別に,一定額の救急車使用料を請求するよう検討を求めたいと考えていますが, みなさんのご意見はいかがでしょうか。」

この救急車有料化は私も市議会の一般質問でも取り上げたことのある事項で既に消防庁でも検討に入っています。

内閣府で実施した世論調査の結果によれば、約40%の方が救急車利用の有料化に前向きである一方、約50% の方が従来どおりの無料による救急車利用であるべきと回答がありました。

救急車が1回出動すると約50000円の経費がかかると言われており、当然税金で賄われています。

また軽症者や「常連」の救急搬送により重症者の救急搬送に時間的なロスを生じ、救える命も救えなくなる可能性があります。

一般的には考え難いのですが本市にも救急車をタクシー代わりに利用する常連客が確かに存在するようです。

この様なことを解決できる現実的な方法は救急車の有料化です。

その他の方法としては、救急車や消防署員を増やすことや救急車適正利用の啓発活動などがありますが、 財政的に現実的でなかったり功を奏さないものです。

 

しかし有料化にすると新たな問題も生じてしまいます。

市長の言う「あまりにひどいケース」の線引きはどこにあって誰が判断するのかが難しい問題となります。

おそらく現実的なところは、搬送先の医者が判断をすることになると思いますが新たな医者の負担となります。 判断の結果により搬送者がお金を支払うことになりますので、悪意があれば結果を強要する場面も容易に想像できます。 そういう搬送者から料金を徴収するのも一苦労でしょう。

また線引きについてもタクシー代わりはもってのほかですが、軽症重症の判断は通報者や本人では素人なため判断は難しいものとなります。

そして有料化により本来必要な救急要請を抑制したり、逆に安易な救急要請を増加させたりすることも危惧されます。

つまり、 救急車を呼ぶとお金がかかるかもしれないという意識から要請をためらう場面やお金を払えば済むという理屈から救急出動を要請する可能性もあります。

 

この様なことはモラルの問題ですが全国的な議論になっていることからしても日本人としてのモラルが既に崩壊していることを意味しています。

有料化によって救急車の適正利用を推進する一方で、 教育によって日本人としてのモラルを教え込むことも今後取り組んでいかなければ破滅への道を歩んでいくことになるのかもしれません。

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