コンテンツ

最近の記事

ブログ記事 アーカイブ

山陽小野田市市議会議員 高松ひでき

一般質問を振り返って

2011年12月21日 13:48 高松ひでき 記す

議員からの一般質問の答弁の際に市長はおもむろに手を挙げ、時には穏やかに語りかけるように、 時には情熱的に心に響くようなことを饒舌に発言します。

その一方で、「ん・・・?」と言うようなこともたまにあります。

 

■終了前1分に■

今回もそういう場面がありました。それも残り時間1分となったところで発言を始めました。

意図するところはなかったと思いますが、市長の答弁終了と共に議員の持ち時間も終了し反論を繰り出すことができないものとなりました。

 

■新病院建設が頓挫すれば議員の責任?■

その内容というのが、

伊藤(武)議員が今の場所ではふさわしくないとと言う論調で市民病院建設の場所について言及したときに、

市長は、「(病院の建設計画が)途中で止まるようなことになると、それまでかかった何千万かは皆さんに負担してもらうことになる」

これは議員が、新病院建設について基本計画の予算は議会で可決したが、 当時は場所まで決定したものではないとの趣旨の発言をした際の答弁です。

 

市長の言い分は「議会は既に新病院建設の基本計画、基本設計を議決した。その時の費用は数千万円かかっている。 次に議案化される実施設計を否決をすると建設が白紙に戻る。そうなると議決をした数千万円の費用は議員に負担してもらうようになる」 と言うものだったと思います。

 

■2つの間違い■

市長の見解には2つの間違いが含まれていると思います。

一つは、基本計画、基本設計を議決したのではなくて、それらを作成する予算を議決しただけであって、 厳密に言えば建設場所を決定したものではないと言うこと。 つまり基本計画は今から作る段階なので場所についての議論は実質的には遡上にはあがっていないこと。

二つ目は、事業が途中で白紙になっても議会がそれまでにかかった費用を負担する必要がないこと。

 

■議会は何を議決したのか?■

今年度の3月議会で新病院建設のための基本計画、基本設計などの費用6700万円を賛成多数で可決をしました。 つまり場所が特定され新病院の概念が盛り込まれている基本計画や基本設計を議決したわけではありません。 あくまでもそれを作成するための費用を議決したわけです。

この議決はいわば、新病院建設そのものにGOを出したもの、 つまり新しい病院を建設するという方向性について賛成多数だったと言うことに他なりません。

この議案に反対した議員は、新病院建設そのものに反対の立場だったとも言えます。

 

しかしながら私をはじめ議員の多くは、「場所は現地」と言うことを暗黙の了解のもと新病院を作ることに賛成したものだと思われます。

それは、あくまでも暗黙の了解であって議会議決されたわけではありません。

 

■議案は今後もでてきます■

大型建設事業の場合は、議案は段階を追って出てきます。

まず、基本計画や基本設計、その後に実施計画、実施設計、そして最後に建設費などの予算が議案化されます。

つまりその度毎に議決を要する(議会の判断を仰ぐ)と言うことは、形式的にはどの段階でも止まることはあるのです。

また、基本計画を可決したからと言って実施計画を可決する必要があるとすればそれこそ議決の意義が失われますし、 議案化の必要さえなくなってしまいます。

出来上がった基本計画に対して議員が容認できず、また執行部も計画の変更等を行わなかった場合、 その議員は実施計画に関わる予算には反対せざるを得ないと言うことになります。

 

■議員が6700万円負担しなければならない?■

そんなことはありません。正当な議決によって行った政治的判断に対して議会が不当な請求をされるなんてことはあってはなりません。

今回の場合みたいに段階的に議案が出される場合、議員はその後の動向によって最悪、 当初の予算6000万円を捨てる覚悟を持って議決しなければいけません。

そうしなければ、その後の議決の意義が失われます。

 

■こういうことにならないためには■

議会が議決するのが予算だからこの様なことが起こるのです。

基本計画、基本設計が議決事項ならこの様な問題は起こりません。

議会が介入すればするほど執行部はやりにくくなるものですが、責任は2分されます。

 

また、議会側にも責任があります。

3月の議決後にその予算を使って基本計画書が作成されます。

その基本計画書の作成段階で議会としての意思を伝えることをしなかったことは反省すべき点だと思います。

執行部と対峙して粛々と議決をするのも議会ですが、今回のような場合は執行部と歩調を合わせ事業を形成するのも一つの手段です。

 

■これからは正念場■

場所については、現場所以外あり得ないし、移転は現実的ではないことは多くの議員は認識しているところです。

しかし、形態や財政面で異論や反論のある議員は少なからずいます。

一番怖いことは、正しい情報が不足したまま最終議決にはいることです。

情報の多寡や正誤があっても議員は議決の際に表決できる権限を持っています。

将来に禍根を残さないためにも勉強会や討論会を開催して正当な表決をしたいと思います。

クリックをお願いします!! 政治ブログブログランキング参加用リンク一覧

27位です。

クリックすると全国の市町村議員のブログが見られます

 

コメントする