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山陽小野田市市議会議員 高松ひでき

12月定例会一般質問から見えてくる課題~その1~

2016年1月 8日 10:26 高松ひでき 記す

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12月定例会も15名の議員が、それぞれの観点から市政に関する問題や課題について独自の切り口で一般質問を行ないました。

一般質問の持ち時間は70分です。この70分の使い方で議員の力量と価値が見えてきます。

単にわからないことを聞くだけなら簡単ですが、それでは一般質問の意図するところとはかけ離れてしまい、わざわざ本会議場で行なう必要はないんです。

市民の意見などを参考に政策変更を求めたり、新しい政策を要求しようとすれば、それなりの情報収集と分析、そして理論構築が必要になるものです。

議員は執行部だけではなく傍聴や視聴の市民を唸らせる質問を繰り広げてもらいたいものです。

 

 

今回もさすがに全議員の質問は見ていませんが、事前の通告から面白そうなものをピックアップしてみました。

 

まずは、最大会派「進化」の代表である伊藤實議員です。

最近は結構、白井市長の建設的な答弁を引き出しています。

今回は珍しくデータ収集と細かい分析をして、子育て世代や市内業者の目線で臨んでいます。

スクリーンショット (8)

■市内業者振興はポーズなのか?■

ほとんどの自治体は「市内業者振興」を金科玉条の如く唱えています。

しかし、それがお題目となり装っているだけならそしりを免れません。特に「中小企業振興基本条例」を制定している本市ならなおさらのことです。

前々から感じていることなのですが、山陽小野田市では言葉では市内業者振興を唱えつつも現実と相当かい離しているのではないでしょうか。その一辺が一般質問で見えてきました。

伊藤議員の一般質問は「入札のあり方」と題してこの部分に切り込み、執行機関は答えに窮する場面が見られました。

 

■市内業者の受注割合■

山陽小野田市の入札は「建設工事等競争入札」と「物品の調達等競争入札」の二つがあります。

議員が問題にしたのは「物品の調達等競争入札」でした。この競争入札とは、「物品の製造の請負並びに物品の買入れ、借入れ及び売払い並びに業務委託等(工事請負及び工事に係る設計等の業務委託を除く。)の契約」をいいます。

簡単に記すと「物品」と「業務委託」で建設工事以外のすべての入札のことです。

 

議員の調査によりますと昨年4月から11月の8か月間に「物品の調達等競争入札」が96件執行され、その発注金額はなんと約7億6000万円もあり、そのうち市内業者が落札受注したのは僅か約6500万円に過ぎず、割合はたったの8.6%しかないじゃないか、何が市内業者振興だと詰め寄りました。

 

まさしく議員の言う通りで市内業者でできることも、市外業者に発注している現状は「中小企業振興基本条例」の精神から大きくかけ離れています。市内業者振興を念頭に置いた入札ではないのは明らかです。

 

この6500万円、8.6%という数字について担当部長は「数字は把握しておりませんでしたが、我々としては市内業者に業者発注をしているという認識でおりましたので、驚いている」といった素直ではあるがそれこそ驚きの答弁を行ないました。

この答弁は非常に興味深いものです。

担当部長の市内業者に発注しているという認識の根拠は何だったのか?何故、数字を把握していないのに市内業者振興を言えるのか?

 

この事から導き出せるのは市内業者振興は「本気」ではないという事かもしれません。

最後に白井市長は担当である監理室長との認識の差を口にしながらも4月以降の正常化を約束しました。

 

市内業者振興については度々議会でも取り上げられた問題ですが、未だにこの様な状況であきれるものがあります。

 

次は会派「日本共産党」の下瀬議員です。相変わらずの情報収集能力でどの議員も知らない驚きのネタで切りつけます。

スクリーンショット (7)

■職員が警察の事情聴取?■

下瀬議員は一般質問で唐突に「職員が任意ではあっても警察の事情聴取を受けたことがあるのか」と質問をしました。

その後のやり取りは次の通りです。

 

担当部長:「お答えできるものはありません」

議員:「事実はなかっという事ですか」

部長:「あったか、なかったかを含めてお答えできるものは ないと考えております」

議員:「それはおかしいでしょう。言えないという事はどういうことなんですか、市民に知る権利があると思うんですが」

部長:「個人情報に当たるところもございます。私たち公務員には守秘義務と言うものがございます。それにあたるという事からお答えできない」

議員:「名前を言えと言ってないじゃないですか。事実があったかなかったかって言ってんじゃないですか」

部長:「何度言われてもお答えできるものはございませんと言う回答以外にはございません」

議員:「11月16日から3日間、職員が警察に呼ばれているでしょ。認めなさいよ」

部長:「お答えできません」

議員:「市長はこの事実を知っていましたか」

市長:「記憶にありません」

 

ロッキード事件を彷彿させる答弁ですが、この問答からは警察の事情聴取があったと考えられます。

下瀬議員は警察の事情聴取は入札等に関連する問題だと指摘をしましたが詳細は市側が答えていないので不明のままです。

 

更にこの職員は新病院の建設にあたって備え付け家具の「外観、寸法、外観等」の検査と言う名目でベトナムへ元受け業者7名同行で渡航したしたことに言及をして、下瀬議員は必要性のない海外旅行と位置付けました。

旅行先で接待があったと想像させるような内容です。

一連の質問の後、白井市長が「きちんとした根拠をお持ちなんですか?そうじゃないと名誉棄損にあたりますよ」と忠告をしましたが、「きちんとした根拠を持って言っています」と退けています。

 

この時の議場の様子は映像では確認できませんが、おそらくざわついたか凍り付いたかのどちらかでしょう。

 

この職員と業者との関係は分かりませんが、疑いをかけられる行動だったことは間違いありません。

「李下に冠を正さず」が公務員の基本姿勢なのです。

質問はここで終了していますが、次に続くような終わり方ですので3月議会を注目しましょう。

 

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